世相閻魔帳

顕正新聞のコラム「世相閻魔帳」

目に余る公明党議員の腐敗堕落ぶり

世相閻魔帳㉛「顕正新聞」令和4年3月15日号

 二月度総幹部会において浅井先生は
 「いまや学会員は信じ奉る戒壇の大御本尊をも捨ててしまった。そして柱と頼む池田大作は『生ける屍』になってしまった。これで保つか。だから学会は必ず崩壊する。その兆候はすでに現われている。学会の内部が、いま腐敗し始めてきた」
 として、公明党衆議院議員・元財務副大臣で「公明党ホープ」などと期待されていた遠山清彦が「貸金業法違反」で東京地検特捜部から起訴された醜態等について言及されたが、今回は公明党議員の堕落ぶりが窺われる汚職事件等を総ざらいする。

公明党議員の汚職事件等

 公明党は結党から現在に至るまで「清潔」「クリーン」を金看板にし、「政界浄化の公明党」などと謳い、ホームページや政策パンフレットには
 「『政治腐敗は絶対に許さない』――。これは、庶民の中から生まれた公明党が結党以来貫く党是です」
 「国民からの信頼がなければ政治は成り立ちません。特に、『政治とカネ』の問題は、国民を裏切る行為であり断じて許されません。だからこそ公明党は、『政治腐敗』と闘い続けてきました」
 と記載している。まるで遠山事件以前に公明党議員の汚職事件が全く存在しなかったかのような書きぶりだが、決してそうではない。
 たとえば公明党参議院議員だった田代富士男の「砂利船汚職事件」。
 田代は砂利船の転用に関連する質問で業界に有利な答弁を引き出し、全国砂利石材転用船組合連合会から謝礼として計7000万円もの大金を懐に納めた。その後、田代は大阪地検特捜部に受託収賄罪で起訴され、平成4年、大阪地裁で懲役2年6ヶ月(執行猶予3年)の有罪判決を受けた。
 またリクルート社の会長が事業拡大を目論み、政界・経済界の有力者やマスコミ等の幹部に対して値上がりが確実な未公開株を譲渡するなど計6億円もの金額を贈賄した〝戦後最大の企業犯罪〟と言われている「リクルート事件」にも公明党議員が登場する。
 その公明党議員とは、もともと学会系の出版社が刊行する月刊誌「潮」で編集長を務めるなど池田大作からの信頼が厚かった池田克也。当時衆議院議員だった池田はリクルート社から多額のカネや株の譲渡を受けていた。池田は議員辞職を余儀なくされ、平成6年、東京地裁で懲役3年(執行猶予4年)、追徴金1835万円の有罪判決を受けている。
 さらに横浜市議だった井川国雄の所得税法違反・政治資金規正法違反事件(有罪)、名古屋市議だった泉義信のあっせん収賄事件(有罪)、その他、過去にセクハラや酒気帯び運転等、腐敗堕落した公明党議員の不祥事は挙げ始めるとキリがない。元学会顧問弁護士の山崎正友は、学会幹部数名に有罪判決が下った「新宿替え玉投票事件」に公明党の区会議員が一部関与していたとも暴露している。
 こうした過去があるにもかかわらず「公明党は、『政治腐敗』と闘い続けてきました」などと言ってのけるのだから、厚顔無恥も甚だしい。大体、暴力団を使っていた真っ黒の池田大作を崇めている連中が「清潔」「クリーン」を謳うなど悪い冗談でしかない。
 とまれ「庶民の味方」を売り文句にする公明党にとって、公明党議員が「政治とカネ」問題の当事者になることは最大のタブーだった。

遠山は高級クラブで豪遊

 その最大のタブーを犯したのが「公明党ホープ」と学会員から期待され、今後公明党を背負って立つことが確実視されていた遠山で、しかも事件内容は〝コロナ禍で苦しむ企業を食い物にして私腹を肥やす〟と評し得る「庶民の味方」にあるまじきものだった。学会・公明党に走った衝撃は計り知れない。
 遠山事件によって「清潔」「クリーン」を金看板としていた学会・公明党のメッキは完全に剥げ落ちたと言えよう。
 「『公明のプリンス』転落 カネと酒の甘さが命取り 遠山元議員、在宅起訴」という毎日新聞の記事に、遠山が銀座のクラブで業者からカネを受け取った際の生々しい状況が記載されていたので引用する。
 「『キンさん、ちょっとおいで』。新型コロナが猛威を振るう前の2019年10月、東京・銀座の高級クラブで談笑する遠山元議員を、同席した環境関連会社役員の牧厚被告(74)=同法違反で在宅起訴=が、時代劇『遠山の金さん』にちなんだあだ名で店の隅に呼び出した。遠山元議員が行くと、牧被告に促されるように、隣にいた男性が封筒を差し出した。中には現金が100万円。日本政策金融公庫の融資を希望する会社の社長だった。『公庫の担当者を紹介してあげてよ』。牧被告の言葉に、遠山元議員は迷わず封筒を受け取った」と。
(悪代官)越後屋、お主も悪よのう
越後屋)いえいえ。お代官様ほどでは
(一同)がーはっはっはっ
 といった「山吹色のお菓子」を地で行くようなやりとりがあったかどうかは知らないが、業者から受け取ったカネで高い酒を浴びるように飲み、高級クラブを出る時には封筒の中身がスッカラカン、そんな日々が遠山にとっては当たり前だったのかもしれない。
 なお朝日新聞によると、遠山は検事の事情聴取に対し「日本政策金融公庫の窓口紹介はコロナ前からやっていた。国民生活のためです」と開き直ったというから呆れる他ない。まあ「銀座の高級クラブで豪遊するためです」と白状されても呆れる他ないが。

斉藤鉄夫の買収疑惑

 また昨年、公明党副代表で国交相の斉藤鉄夫には〝有権者買収疑惑〟が浮上した。
 昨年10月の衆院選期間中、「広島県トラック協会」の関連団体が斉藤の演説会出席者に対し、旅費名目でカネを支払っていたというものだった。運送会社等で作る協会は、運輸行政を所管する国土交通省との繋がりが深い。
 当選させる目的でカネを支払っていたとすれば有権者買収に当たり、公職選挙法違反の罪に問われる可能性も出てくる。有耶無耶にせず徹底的に捜査すべきだ。
 ちなみに、国交相である斉藤は「国交省統計改ざん事件」の責任をとり、四ヶ月分程度の給与を自主返納すると報道されていたが、斉藤にとっては大甘処分で痛くも痒くも無かっただろう。なぜなら、斉藤は保有資産2億4106万円の〝資産家〟だからだ。
 「日刊ゲンダイ」の記事によると、斉藤は夫婦で2億円以上も株(金融)投資をしている計算になるらしい。コロナ禍で大勢の学会員が苦しむ中、「庶民の味方」を気取る公明党の副代表は夫婦で大規模な投資に勤しんでいたのだ。いいご身分ではないか。
 なお昨年11月、斉藤は姉から相続した合計約1億7千万円分の有価証券や投資信託等を資産等補充報告書に記載しておらず陳謝する事態に追い込まれたが、これほど多額な資産の記載を忘れるなど通常考え難い。斉藤の金銭感覚が狂っているのか、或いは事務処理能力が著しく低いのか、いずれにせよ大臣失格と言うべきだ。
 斉藤のような資産家に、日々の生活に苦しむ庶民の気持ちが理解できるとは到底思えない。「庶民の味方」などと耳触りの良い宣伝文句に騙されている学会員は、いい加減、目を覚ました方がよいだろう。
 浅井先生は「悪師に付いて阿鼻獄に入る学会員を思えば、まことに不憫である。何としても全学会員を救いたい。私は強く念願している」と叫ばれたが、入阿鼻獄の道を歩む八百万学会員は急ぎ悪師を捨てて正しき師匠・浅井先生に師事すべきである。(天皷)