世相閻魔帳

顕正新聞のコラム「世相閻魔帳」

躍起になって墓穴を掘る大草一党

世相閻魔帳63「顕正新聞」令和5年2月15日号

 躍起になって反論するほど墓穴を掘る大草一党の醜態は目も当てられない。
 「顕正新聞」(本年1月5日号)に掲載された本コラム「自称『80万体勢』を未だに達成していない宗門の謎」では、早瀬管長が令和3年元旦に達成を宣言した「80万体勢」なるものが、その1年後の令和3年末になっても未だに達成されていない謎と、その間に信者数がわずか「7200人」しか増えていない事実を指摘した。
 よせばいいのに阿部日顕直属の謀略部隊「妙観講」の講頭・大草一男が編集や発行に関与する宗門謀略紙「慧妙」(本年1月16日号)は、ムキになって本コラムへの余計な反論を試みた結果、取り返しがつかない墓穴を掘ってしまった。
 どういうことかと言えば、大講頭を解任されて点数稼ぎ・汚名返上に躍起になっている大草とその一党は、早瀬管長の自称「80万体勢」が虚構であることを見事なまでに決定づけてしまったのだ。

「躍起」と揮毫した早瀬管長

 そういえば「慧妙」(本年1月1日号)の一面には早瀬管長が揮毫した「躍起」という大きな悪筆が踊っていたが、これは一般的に「焦ってむきになること。また、そのさま」(デジタル大辞泉)という意味で使われる。早瀬管長は皮肉を込めて大草の心理を言い表したのかもしれない。
 御遺命違背の大罰で悩乱する大草が頭破七分となったのか、それとも大講頭を解任されたことへの意趣返しなのかは知らないが、いずれにせよ早瀬管長にしてみれば「いつも余計なことをやらかす〝宗門の面汚し〟の大草は引っ込んでろ!」と憤懣やるかたないところだろう。その心中、察するに余りある。

大ウソが前提の反論

 前置きが長くなったが、「顕正新聞」(本年1月5日号)の本コラムに対して「慧妙」(本年1月16日号)は次のように反論した。
 「宗教年鑑』に載っている信徒数は、日本在住の信徒数のみであり、本宗が達成したと宣言した『八十万人』とは、国内法華講折伏によって達成した講員数で、そこには(国内法華講の所属だが)海外に居住している講員も含んだ数である。そして、その合計が八十万を大きく上回ったのである」と。
 要するに〝「宗教年鑑」の数字は日本在住の信者数であり、妙観講のインド・ネパールにおける勧誘成果等(海外居住の妙観講員)は含まれていない。よって「宗教年鑑」の数字に海外居住の信者を加えれば「80万」を上回る〟と言いたいらしい。
 令和3年の年間勧誘数がわずか「7200人」だったという小恥ずかしい事実を敢えてスルーするところが大草一党らしいが、そもそも反論の体をなしていない愚論を弄し、却って自称「80万体勢」を真っ向から否定する珍説を開陳してしまうところは脱帽するばかりだ。

数字が合わない

 では「慧妙」の珍説をもとに自称「80万体勢」を検証してみたい。
 宗門(慶祝記念局)は「80万体勢」達成宣言後の通達で次のように発表している。
 「このたびの総計数には、理境坊妙観講支部折伏によるネパール国在住信徒等が含まれます」(令和3年1月5日付け)
 「本日までの最終集計の結果、日本国内全寺院・教会(支部)の所属信徒数が、八十三万七千八百余人となりました」(令和3年2月15日付け)と。
 「慧妙」の珍説、すなわち〝「宗教年鑑」の数字は日本在住の信者数であり、インド・ネパール在住の妙観講員等は含まれていない〟を前提にすると、「最終集計の結果」から「妙観講支部折伏によるネパール国在住信徒等」を引いた数が純然たる「日本在住の信徒数」ということになり、「宗教年鑑」にはその数字が記載されていなければならない。
 一昨年、大草は法華講連合会機関紙「大白法」(令和3年3月16日号)に寄稿し、例のインド・ネパール等で「約十万名」を勧誘したことをこれみよがしに自慢していた。この数字を「最終集計の結果」(83万7800余人)から差し引くと「約73万人」になる。
 しかし「宗教年鑑」(令和3年版)には約73万ではなく「78万2300人」と記載されている。「慧妙」の珍説を前提にすると数字が全く合わないのだ。

別の数字を見ても

 別の角度からも見てみたい。「宗教年鑑」(令和2年版)には、令和元年12月31日時点における宗門の信者数は「77万1200人」と記載されている。
 この年(令和元年)の4月28日、大草は本山で開催された「妙観講第41回総会」の挨拶で、「(インド・ネパールの)両国合わせて八万五千人以上の人々が御授戒を受けるに至った」と宣っていた(「妙観」令和元年5月20日号)。
 ここでも「慧妙」の珍説(「宗教年鑑」の数字は日本在住の信者数であり、インド・ネパール在住の妙観講員等は含まれていない)を前提にすると、宗門の信者数は令和元年末に「85万6200人」以上となってしまい、宗門は令和元年の時点で既に「80万」を大突破していたことになる。
 しかし早瀬管長は令和2年元旦に「80万体勢」の達成を宣言していない。そればかりか早瀬管長は
 「今、宗門はいよいよ一年余に迫った宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢の構築へ向けて、僧俗一致・異体同心の団結をもって、力強く前進をしております」
 と未だ「80万体勢」が達成できていない旨を述べている。
 このように「慧妙」の珍説を前提にすると明らかに辻褄が合わず、説明がつかなくなる。
 いずれにしても、今般、大草一党は躍起になって小学生が咄嗟に考えたような見え透いたウソを「慧妙」に公表したことで、早瀬管長の「80万体勢」達成宣言が完全なる虚構であったことを決定づけてしまった。
 自分の首を絞め続け、勝手に瀕死の状態に陥る大草一党の姿はもはや滑稽という他ない。

断末魔の苦しみ

 なお「慧妙」は本コラムが「週刊ダイヤモンド」(平成30年3月24日号)の「信者数激減で苦しむ日蓮正宗」という記事を一部引用して宗門の困窮ぶりについて述べたことにも噛み付いているが、その意味不明な釈明によって宗門の容易ならざる窮状を自ら晒してしまっているから片腹痛い。いわく
 「学会を破門する以前の本宗は、六百ヶ寺のうち法華講を持っていたのは二百ヶ寺に過ぎず、学会の意向で右にも左にも突き動かされる、きわめて脆弱な体勢であった
 「今はまだ生みの苦しみで、護持していくことに精一杯な寺院講中があるとはいえ、日蓮正宗は全寺院を外護する盤石な体勢を調えつつあるのである」と。
 宗門が学会を破門したのは平成3年だ。それから現在に至るまでの30年以上にわたり宗門は「生みの苦しみ」を味わっているのだそうだ。
 結局「慧妙」は長年にわたりオママゴトを続けてきた宗門が自称する「80万体勢」なるものが有名無実であることを自認してしまっているのだから理解に苦しむ。
 新年早々、総監の八木日照は「折伏誓願目標完遂への道程は厳しい戦いを強いられました」(「大日蓮」令和5年1月号)と述べ、法華講連合会委員長の関野洋夫も「ここ三年、コロナ禍もあってか、法華講全体としても折伏の進捗は低迷していました」(「大白法」令和5年1月1日号)と泣き言を言っていることからも、宗門の深刻な凋落ぶりが窺われる。
 老婆心ながら大草一党に教えておく。年々衰退の一途を辿る宗門の窮状は「生みの苦しみ」などではない。御遺命破壊に加担した無道心の禿人どもの「断末魔の苦しみ」であり、大罰そのものなのである。(天皷)